ハクション!
2月も中旬になると、いよいよ花粉のシーズン到来です。
私自身、加齢の影響か以前ほど症状はひどくなくなりましたが、それでも毎年、目のかゆみや鼻づまりには悩まされています。
その原因となるスギは、戦後の復興のために大量に植林されました。しかし、樹齢50年を超えても伐採されることなく放置され、森林の荒廃が進んでいます。
主な原因としては、安価な外国産木材の輸入、林業従事者の減少と高齢化が挙げられます。また、住宅工法の変化により太いスギ材の需要が減ったことも一因です。
その結果、スギをはじめとする国産材の国内利用率は4割程度にとどまっています。家具分野での利用はさらに少なく、洋風家具が主流のライフスタイルの影響で、外国産の広葉樹やMDFなどの木質ボードが多く使われているのが現状です。
しかし、国内の家具メーカーの中には、こうした国産針葉樹の間伐材を活用し、森林改善に貢献しようとする動きも見られます。
スギは軽くて美しい木目が特徴ですが、反面、柔らかくキズが付きやすい上に節が多く、反りやすいという特性があるため、家具製作には難しい素材です。
それでも、乾燥・集成・浮造りといった手間を惜しまない技法を駆使することで、木の温もりを感じられる魅力的な家具へと生まれ変わります。
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