突然ですが、これ、何だかご存知ですか?

これは「脇息(きょうそく)」と呼ばれる家具で、座椅子や座布団の横に置き、肘をもたせかけることで、長時間座っていても疲れにくくなる優れものです。
映画やドラマの高級料亭のシーン、あるいは時代劇でお殿様が家来を前に座っている場面などで、目にしたことがあるかもしれません。また、将棋や囲碁の対局でも見かけることがありますね。

現代の暮らしでは、畳の部屋が減り、床に座る機会も少なくなってきました。そのため、脇息は映像の中でしか見かけなくなったという方も多いでしょう。しかし、実は今でも床に座る場面で使うと、とても便利で快適なアイテムなのです。

肘かけ付きの座椅子を使う方もいらっしゃいますが、肘のない座椅子や、座布団にあぐらをかくスタイルにも脇息はぴったり。片側だけに置くだけでも肘の支えができ、くつろぎの質がぐっと上がります。
何よりも、その佇まいがとても風情があり、純和風な趣を感じさせてくれるのも魅力。空間のアクセントとしても存在感があります。
和のインテリアに興味がある方や、和室で過ごすひとときをより心地よくしたい方に、ぜひおすすめしたい一品です。
This traditional piece of Japanese furniture is called a Kyosoku—a wooden armrest designed for use on tatami mats. It is typically used while sitting cross-legged on the floor, offering support and comfort for the elbows.

Kyosoku frequently appear in period dramas featuring samurai, warlords, and aristocrats, as they were once favored by high-ranking members of society during the feudal era. Today, they can still be found in high-end ryokan (Japanese inns), traditional restaurants, and are especially familiar to those who play shogi or go.
Although modern Japanese homes rarely have tatami rooms anymore, placing a Kyosoku alongside a unit tatami mat or a woven floor cushion can instantly create an authentic Japanese atmosphere.


